「乳児の見守りを考える 〜体動センサーの最新臨床データと家庭での活用可能性〜」(第128回日本小児科学会 イブニング教育セミナー発表)
背景・目的
乳幼児突然死症候群(SIDS)は1歳未満の死亡原因第5位とされ、2023年には48名がSIDSで亡くなっています。特に早産児や無呼吸発作の既往がある児はリスクが高く、親の不安も大きいとされています。
本研究では、シースター株式会社製の乳児用体動センサ ベビーアラーム E-202(2023年発売)の家庭における使用実態と有用性について、アンケート調査を通じて検証しました。
試験期間
2024年12月〜2025年4月
研究概要
【製品】
・クラスⅠ一般医療機器:ベビーアラーム E-202
・おむつにクリップで装着し、20秒以上動きがない場合にアラームを発報
【調査対象】
・愛和病院(埼玉県川越市)で2024年12月〜2025年4月に出生し、調査参加を承諾したご両親160名
・事前アンケート回答者数:107名(66.8%)
・使用後アンケート回答者数:57名(53.2%)
【調査方法】
・Google Formによるアンケート(SIDS認知度、不安感、使用後の安心感、製品評価など)
【研究責任者】
細野茂春

研究責任者 細野 茂春先生
結果概要
【安心感】
「使用中に安心感を得た」と答えた親が多数(具体的な状況:寝息の確認、静かすぎて不安なとき 等)
【使用感】
サイズや装着感は「問題なし」との回答が多数
【有効性の実感】
危険を回避できた実体験があったと回答したケースも
【購入の決め手】
赤ちゃんの安全対策、安心感の獲得、口コミ・医師の勧め
考察・まとめ
体動センサのような非侵襲的なホームモニタリング機器は、SIDSの予兆を直接感知するものではないものの、親の不安軽減や睡眠の質向上につながることが確認されました。
また、親の不安は想像以上に深刻であり、産後うつ病の予防にも寄与する可能性が示唆されました。医療従事者は、必要に応じて家庭用センサの活用を検討することが重要です。
重要なポイント
・新生児・乳児の呼吸生理を丁寧に説明し、不安軽減を図ること
・体動センサは客観的な見守りを可能にし、親の安心感を支援
・SIDS発生頻度の低さから前向き試験は難しいが、体動センサの装着例から事例蓄積が期待される
・親の睡眠の質が向上し、産後うつ予防の観点でも有用