健康情報

アトピー性皮膚炎HEALTHCARE

大阪医科薬科大学 皮膚科学教授 森脇 真一 監修 ※臨床試験監修

アトピー性皮膚炎の症状と原因

アトピー性皮膚炎とは、かゆみを伴う湿疹が慢性化する皮膚の病気です。皮膚表面の角質が荒れてバリア機能が弱くなり、細胞間脂肪のセラミドが失われていることから皮膚の吸水能力と保水能力が低く、極度の乾燥肌となるのが特長です。また、表面が荒れていることからアレルゲンが侵入しやすく、その刺激によりかゆみを感じることで、爪で掻き壊すため更に湿疹の状態が悪くなるという悪循環に陥り慢性化します。アレルギーを持つ子供によく見られ、アレルギー反応によって皮膚が固く盛り上がったり、湿疹ができたり、皮膚表面がかき壊されて体液が染み出てじくじくしてきたりします。

一方、乳児湿疹はアトピーと混同されることがありますが、生後6か月頃までに顔や首、頭などの皮脂の分泌が多い部分に現れることが特徴です。

日本皮膚科学会の定める「アトピー性皮膚炎ガイドライン 1992年から2002年までの10年間の国内での皮膚科医の健診によるアトピー性皮膚炎有症率調査」によると年齢別のアトピー有症率は、乳児で6~32%、幼児で5~27%、学童で5~15%と言われ、近年乳幼児・小児期の発症率が増加傾向となっています。

アトピー性皮膚炎の原因として、肌のバリア機能が低下した「体質的な要因」や、汗やハウスダスト、カビなどの「環境的な要因」などが挙げられます。また「心理的な要因」からアトピーを発症するケースも増えています。

アトピー性皮膚炎が原因となる負のサイクル

かゆみによる掻き壊しで、掻くと余計に痒みを感じさらに掻き壊しをして症状が悪化します。このような痒みを感じるのを「イッチ・スクラッチサイクル」と呼び、悪循環の仕組みを図式化したものが下記です。

(図)イッチ・スクラッチサイクル

このイッチ・スクラッチサイクルをストップすることが重要となります。これをストップするためには、かゆみを軽減させたり、ストレスを抱えすぎないことで掻きこわしによる悪化を避けることができます。

アトピー治療とステロイドの危険性

子供の皮膚に湿疹やかゆみが出た場合、アトピー性皮膚炎を疑って受診すると保湿剤が処方され、それで改善しない場合はステロイド外用薬が出される場合が多いようです。ステロイド外用薬を塗ると、確かに湿疹やかゆみはすぐに治まります。しかし、ここで間違ってはいけないのは、「ステロイドはアトピーを治す薬ではない」ということです。ステロイド外用薬は、炎症がひどく保湿剤では手に負えなくなった場合に、期間を限定して炎症を鎮めるために使用するための薬なのです。

ステロイド軟膏を長期にわたり使用することにより、副作用を起こす可能性も指摘されています。ステロイド耐性と言われるように、現状よりも強い薬でないと効かなくなる症状も見逃すことはできません。

ステロイド外用薬の副作用
  • ・皮膚委縮(皮膚が薄くなること)
  • ・毛細血管拡張(血管が網目状に見える)
  • ・多毛
  • ・ステロイドざ瘡(ニキビ)
  • ・ステロイド潮紅
  • ・細菌・真菌・ウィルスによる皮膚感染症
  • ・アレルギー性接触皮膚炎

ステロイドの吸収率

ステロイド軟こうは、塗布する皮膚の部位によって吸収率が異なります。したがって吸収率が高い部位ほど、副作用を感じやすくなります。

少しでも副作用の影響を受けないためにも、肌荒れがひどくなる前に正しいスキンケアをすることがとても重要と言えます。ステロイドの代替えとなる保湿ケアもあるので肌質に併せて試してみることもよいでしょう。 

(図)ステロイドの吸収率

※参考 Feldmann RJ,et al:J Invest Dermatol 1967:48(2):181-183

カレンデュラ高配合のメルシーケアで皮膚の粘膜を修復・保護

メルシーケアは、ステロイド等の刺激の強い軟膏に不安や抵抗を感じているママの声に応えて誕生したスキンケア。6年間にわたる研究を重ね、皮膚科医と共同で開発した非ステロイド処方の薬用ケアシリーズです。 主要な成分には、皮膚や粘膜の修復作用・抗炎症作用に優れた薬用ハーブ「カレンデュラ」を高濃度に配合。パラベンやエタノール、着色料、香料などの添加物を一切使わずに、赤ちゃんの肌に本当に必要な成分を凝縮しました。

※カレンデュラとは
メディカルハーブの一種。欧米では損傷を受けた皮膚や粘膜の修復・保護する作用があるといわれています。(レベッカ ジョンソン、他 (2014)「カレンデュラ」メディカルハーブ事典、201-203)カレンデュラはアロエに比べ、皮膚炎の治療効果が高いことが報告されました。(臨床研究「小児のおむつ皮膚炎に対する局所アロエベラおよびキンセンカの治療効果に関する無作為化比較試験」)

臨床試験でアトピー性皮膚炎の諸症状の改善を確認

大阪医科薬科大学 感覚器機能形態医学講座皮膚科学教授 日本皮膚科学会(代議員) 森脇 真一先生

大阪医科薬科大学 皮膚科学教授 森脇真一先生のコメント

当科で実施した臨床試験においてメルシーケアシリーズを小児軽症アトピー性皮膚炎患者へ使用したところ、多くの症例で瘙痒感が軽減し、肌の水分量が上昇し、皮疹や乾燥肌についても改善が見られることが確認されました。メルシーケアシリーズを用いることで、軽症アトピー性皮膚炎に対するステロイドを使わない治療が可能となり得ます。アトピー性皮膚炎の患児をもち、ステロイド外用剤の使用に抵抗感のある親御さんにとっても、こどものアトピー対策の一つの選択肢になり得るのではと考えます。

第43回日本小児皮膚科学会誌にて論文掲載

小児軽症アトピー性皮膚炎の皮膚症状に対するメルシーケアの有効性および安全性の検討

対象
小児軽症アトピー性皮膚炎患者で時にミディアムクラスのステロイド剤あるいは小児用タクロリムス外用療法が必要な少数の炎症性皮疹、瘙痒、ドライスキンを有する3歳~12歳の小児を対象とする。
使用方法
皮疹部にミディアムクラス以下のステロイド外用剤、小児用タクロリムス外用剤、保湿剤などの処方薬は使用せず、代わりにカレンデュラウォーターを塗布し、その上に薬用カレンデュラミルク、薬用カレンデュラクリームを重ねて塗布す。
使用頻度
朝の起床後と入浴後の1日2回塗布する。使用期間は、原則として4週間とする。
(図)掻痒感 角層水分量

薬用メルシーケアを実際に使用された方の症例

(図)症例

ステロイド不使用のアトピー対策を
皮膚科医共同開発 
薬用メルシーケアシリーズ

皮膚や粘膜の修復・抗炎症作用に優れた
「カレンデュラ」高配合。
皮膚科医と共同開発を行い、
ステロイド外用薬を使わない
スキンケアが実現しました。

欧米での臨床試験で有用性が実証
薬用ハーブ「カレンデュラ」

刺激の強い塗り薬に抵抗のある
ママ・パパの声に応え、
「カレンデュラ」を贅沢に配合しました。
敏感な肌への刺激となる
パラベンやエタノール、香料や着色料は
一切使用せず、
安心して使える自然な成分で
肌トラブルの改善につなげます。

4ステップケアで
肌トラブルの諸症状を改善

メルシーケアは4つのステップで
使用することで、より高い効果を
実感いただけます。